洗濯機タテ型 ドラム式違い? 専用乾燥機含めた選び分け方法

最終更新日:2024年01月15日
監修: 鉄じ

家電のスペックや、実際に使ったことがない販売員や専門家を信用しない。

メーカー(つくり手)・お店(売り手)視点ではなく、利用者視点で、

実際に自宅で家電を数か月使って鉄板を見つける、家電の専門家。

7モデル使い比べた結果からどのタイプを選ぶか動画

動画解説(実演動画いり)を視聴いただくほうが手っ取り早いので是非ご覧ください。

1.使い比べた洗濯機7モデル

■タテ型全自動洗濯機

東芝:AW-10SD6

日立:BWーV80B

■タテ型洗濯乾燥機

シャープ:ES-PW10B

パナソニック:NA-100S5

■ドラム式洗濯乾燥機

日立:BDーSX120B

東芝:TW-117X6

パナソニック:NA-VX7800

2.洗濯機を選ぶ際の選択肢

1.タテ型全自動洗濯機        

2.タテ型洗濯乾燥機

3.ドラム式洗濯(ヒータータイプ)乾燥機

4.ドラム式洗濯(ヒートポンプタイプ)乾燥機

5.タテ型全自動洗濯機+専用乾燥機

タテ型洗濯乾燥機とドラム式洗濯乾燥機の違い

タテ型の場合上部から熱風を吹き込みながら、洗濯槽を回転させて乾燥させるわけですが、タテ型の場合、槽の側面に張り付くような形になるので、衣類に効果的に風を当てることが難しい構造になっています。一方ドラム式は、槽の回転により衣類が上下の遠心力で回転するので、回転を緩めれば空中を落下することになり、その際に槽奥から風を当てると、タテ型に比べて効果的に乾燥を行うことができます。

ドラム式洗濯乾燥機ヒーター式とヒートポンプ式の違い

■ヒーター式乾燥

ヒーター式≒ドライヤーのような乾燥方式で、洗濯機背面から吸い込んだ空気をヒーターで温め、それを衣類に充てて乾燥させる仕組みです。冷却装置がついていないヒーター式洗濯乾燥機では、設置している空間が厚くなってくることにいなります。いずれにしても、熱い空気をあてて乾燥させます。

■ヒートポンプ式乾燥

ヒートポンプ式≒エアコンのような乾燥方式で、洗濯機背面から吸い込んだ空気をヒーターで温め、それを衣類に充てることまでは同じなのですが、排気する際に冷却して除湿し、湿度が落ちた空気をヒーターで温めて空気を衣類にあててて乾燥させる仕組みです。空気の暖かさだけでなく、除湿した空気で乾燥させるので、乾燥能力が高まります。

■ヒーター式乾燥とヒートポンプ式乾燥の違い

ヒーター式は、除湿していない分、空気が高温であることにより乾燥させるほかないため、ヒートポンプ式に比べ、より高温になります。そのため、衣類が縮むなどの影響がでたり、電気量をより使用することになり、乾燥効率が低いため、生乾き率が高くなります。

ヒートポンプ式は、空気の除湿プロセスがあるため、温度は中温でよく、そのため衣類への負荷は下がり、熱交換プロセスのため電気量も少なくて済みます。さらに乾燥効率が高いため生乾き率も低くなりますが、その分、製品代金が高くなります。

■タテ型全自動洗濯機+専用乾燥機という選択肢

YouTubeなどでも、専用乾燥機の組み合わせをおすすめしている方がいらっしゃいます。私も、実際に確かめましたが、専用乾燥機はあくまでもヒーター式乾燥である、ということがポイントになります。前途した乾燥方式の観点からも、専用乾燥機は乾燥に特化していても決して乾燥性能が高くはないということです。

5つの選択肢から鉄板洗濯機を見つける

前途した5つの選択肢の中で、何を選ぶべきなのか、どれが鉄板なのかということについては、カタログ情報ではなく、実際に使い比べた本当情報によって、不要なモノ(選択肢としていまいちなモノ)がどれかをはっきりさせる必要があります。

3.洗濯機選びで一般的に言われていることは本当なのか?

本体価格

タテ型とドラム式を比べると10万円~20万円ぐらいの価格差があります。これは使い比べなくともわかる内容です。

コスパ

タテ型は洗濯槽がバケツを置いたような構造で、ある程度の水量の中に汚れた衣類をいれて、かき混ぜえて洗う必要があります。そのため水の使用量が多くなります。一方ドラム式は、バケツを斜めにねかした構造のため、少ない水量を衣類にしみこませ、強く回転させたり、ゆるくして落下させることで洗うことができます。従った水の使用量がタテ型と比較して少なくなり、水道代が安くなりコスパが良くなります。

 

汚れ落ち

よく言われていることは、タテ型のほうが水を多く使いじゃぶじゃぶ洗うので汚れ落ちがいいということです。これは、実際に使い比べないとわかりません。

乾燥

構造上からみても、タテ型のほうが不利であるのはわかりますが、実際どのような利用実感の差があるかは実際に使い比べてみないとわかりません。

 

メーカーごとの汚れ落ちの差

泡洗浄、ナイヤガラ洗浄。。メーカーごとに様々な名称を作りで洗い機能についてマーケティング施策が行われていますが、実際どの程度の差があるのかということは、使い比べてみないとわかりません。

4.洗濯機を使い比べた内容

①洗濯・乾燥を行う際の作業の差

②騒音・電気利用量の差

③洗浄力の差

(普段の洗濯物に、汚れ付着生地をいれて、機種ごとのを確認)

5.使い比べた結果(タテ型洗濯機)

全般

タテ型洗濯機は、バケツに水を入れた状態でバケツを回転させながら洗濯と脱水をしていくので、衣類が絡まりやすく、脱水についても絡まった状態で槽の側面に張り付くことが多くなります。

 

もう一点は、洗剤と柔軟剤の入れ口がどうなっているか?ということについては、メーカーにより異なる場合があるので、確認されることをお勧めします。

汚れ落ちの差(タテ型洗濯機)

これは、毎日の日常の洗濯で、汚れをつけたものを一枚いれて洗濯を行った結果です。泥汚れは洗濯乾燥機のほうが洗浄されていて、赤ワインについては、全自動洗濯機のほうが取れているように見えます。タテ型洗濯乾燥機ではパナソニックよりややシャープのほうがソースの汚れ落ちが残っているように見えます。日常生活で使い比べた利用実感から、このからくりを説明すると、実は、「音が静か」というニーズに対応するために、シャープのモデルは、槽の回転動作が最少となっており、そのおかげで汚れ落ちが残っている、と感じました。(槽の蓋を開けて観察しました)

ただ、全体で見ると、その差は微差でした。

6.使い比べた結果(ドラム式洗濯機)

全般

ドラム式のメーカーごと差としては、洗濯時間がパナソニックが短いのと、乾燥の音もパナソニックは比較すると静かだということが言えます。電気利用料は日立が高いですが、これは、ヒーター式だったモデルの結果のため2023年に発売される日立のヒートポンプモデルは、電気利用料が低く抑えられている可能性があります。

 

時短が気になる方は、洗濯時間がどのようになっているかご確認されることをお勧めします。

汚れ落ちの差(ドラム式洗濯機)

タテ型と同様、同じ汚れをつけた衣類を、日常の洗濯に混ぜて洗った結果です。利用実感としては、タテ型に比べ、メーカーごとの汚れ落ちの差はありませんでした。

7.汚れ落ちのタテ型・ドラム式の差

タテ型とドラム式の洗浄後の汚れ衣類の写真を並べたものです。実は、この実験ののち、改めて複数回汚れ落ち比較を行いましたが、やるほどに、メーカー差がわからなくなりました。

8.一般的に言われていることは本当なのか?の答え

汚れ落ち=ドラム式のほうが洗浄できているぐらいであった。タテ型が良くとれるは×

乾燥=タテ型は不向き

メーカーごとの汚れ落ちの差=ほぼない。

 

ということになりました。

9.「タテ型」 ・ 「ドラム式」 ・「タテ型+専用乾燥機」どう選ぶか?

乾燥不要なら1択、乾燥いるなら4択費用対効果で選ぶ

洗濯機を購入して効果を取得する際の、対費用に対して、どれを選択するべきか、どれが鉄板なのかということで、乾燥がいらなければ一択。いるのであれば4択となります。この中から鉄板の選択肢を明確にします。

結論は2つの選択肢が鉄板です。

乾燥無し=タテ型全自動洗濯機

乾燥いる=ドラム式ヒートポンプタイプ

10.まとめ

乾燥機能については、選択肢によりその精度の差が大きく現れます。生乾きでもまた外で乾かせばいいと思いたいところですが、温風に頼ったうえで生乾きとなると、その後かなりの確率で生乾き臭いがするとともに、衣類に一度生乾き臭いがつくと、その後なかなかそれをとることは簡単ではありません。

その点では、除湿機能をもったヒートポンプ式乾燥ですと、温風と除湿により乾燥させるので、しっかり乾燥させることができます。従って乾燥が必要な場合はドラム式のヒートポンプタイプをおすすめします。

詳しくは、動画をご覧いただけたらと思います。